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投稿者: kuwashima_mulberry

無暖房住宅への挑戦(無暖房実験棟から学ぶこと)

2010.02.01

昨年から開催しているJIA富山地域会主催の環境講座第5回が、
今回は我が石川県に出前をしていただきました。
昨年、金沢工大に完成した無暖房実験棟の見学と、
その実験成果の一端を披露してもらうことが主眼であります。

この日は5度くらいの肌寒い日でしたが建物内部はエアコンによって22度に管理されていました。
無暖房なのになぜエアコン?・・・・・と思われるかもしれませんが、
普通の家では照明や冷蔵庫などの家電からの発熱があり、
その分かの想定が500W位、実際のエアコン消費が約500Wということで
偶然にも同じ消費量ということで納得させられました。
見学に引き続き、「ゼロエネルギーを目指して」と題して
高屋がドイツなどのパッシブハウスの紹介、
実験棟の工事経過を織り交ぜて断熱データの紹介をさせていただきました。
後半は垂水先生が実験棟の地盤熱からのエネルギー取得のデータを
グラフで見せていただきました。
有意義なひと時となりました。
それにしても勉強熱心な人の多いこと。

新年明けましておめでとうございます。

2010.01.05

年末から正月にかけて北アフリカのチェニジアに出かけました。
聞きなれない国ではありますが、紀元前から栄えた都市カルタゴがあり、帝政ローマ時代から首都は変わって今、チェニスが都となっています。
古代からゆったりと時を刻んで文化を醸成し現在に至っていますが、人々の暮らしぶりは「競争原理」だけの豊かさ、文明のみを追い求めて来たのではいないように感じられました。
夕日に輝くモスクが街の中心部にそびえているのが象徴的でした。

バルコニーの付いた8角形のモスクはチェニス最古のトルコスタイル。
モスク建築家の手本となったと記してある。

ブルギバ通りからフランス通りは現代的街並み、メディナ(旧市街)に入ると人が行き交うのも窮屈な道幅ですが、ついついのぞきたくなってしまう露天の店が軒を連ねて、人の息吹きとにぎわいが大きな魅力となっています。
街中はこうでないと面白くない。

トルコ帽子を作っている
職人さん

ついつい1個買いました。

第三の蔵 ななお景観賞 受賞

2009.12.19

演劇で有名になった中島町に建築した歯科医院です。
今回、七尾市の第1回目の景観賞ということで応募しました。
建物のある浜田地区は熊木川沿いの古い町並みで、蔵持の家が残る
落ち着いた景観の地区です。
医院の横にはアズマ立ちの立派な母屋がありますが、蔵を2棟隣接しています。
一つは穀物蔵、もう一つは家財蔵です。
この医院建物を計画する際に歯科医師である当主に
「第三の蔵」として建築するように勧めました。

出来上がりはもちろん蔵のようですが、内部環境は現代のハイテク蔵になっています。
高気密、高断熱、計画換気、そして地熱利用まで盛り込まれています。

また、当主は近くに植林した山を所有しており、なんとか先祖の遺産を有効に使いたいということで、内外部にスギとアテの木材をふんだんに使っています。
地産地消の考え方にかなう建築といえます。

建築において地場の材料を使うことはもちろんですが、街並に配慮することで地域に愛される建物を目指すことも重要なことです。それらが複合して景観につながっていくと考えられるからです。

第1回「ななお景観賞」
建築景観部門

やっとプロポーザルに勝ちました。

2009.11.11

金沢市が応募した市内、新戸板小学校の設計者選定に当社が選ばれました。
プロポーザル方式といってスケッチや配置計画などによってコンセプトを中心に考え方を示す方法です。
今回の提案は手狭になった校舎を区画整理地に新しく計画するものです。
当社の設計コンセプトは
「新しい街にダイナミックに開かれ、学校全体に活気ある活動が生まれる学校」です。
高機能な校舎と環境配慮型エコスクールを目指しています。
具体的には今までの学校と比較して50%のCO2削減を謳っています。
本日の北國新聞朝刊の記事です。

当社のような小規模事務所がプロポーザルに参加出来るようになったのはごく最近です。
大手事務所と同じテーブルで競えるチャンスは今まで少なかったのですが、今回のようなプロポで当社が選ばれたことは、経歴や大手事務所による入札方式ではなく内容重視になってきたといえます。
「入札からプロポへ」を提唱してきたJIAの運動がやっと実を結んだひとつの事例といえるのではないか。
これから若い有能な建築家がどんどん出て、プロポーザルに参加し、本当の意味でいいストック、建築が出来るきっかけになればと思います。

外部は、ほぼ完成です!

2009.11.10

こんにちは、金沢信用金庫 宇ノ気支店 の断熱改修の様子をUPします。

これは改修前の外観の写真です。セメント板仕上だったのですが、汚れや傷みが出できていました。

そして、下の写真は改修後のものです。既存の外壁よりも若干明るくなり、厚さ50mmの断熱材を貼っているので、これからの寒い冬もこれで大丈夫です!

これは改修前の男子トイレの様子です。こちらも、やはり衛生機器や内装が劣化し、汚れが目だっていました。直接、営業には関係のない部分ですが、こういうところもスッキリさせたいですよね。

ということで、トイレもきれいに改修しました。清潔感たっぷりで、職員さんたちも喜んでいました。お客さんの目に見えるとこ以外でも、このようなインフラ整備が大切だと実感します。仕事の効率もきっとUPするんじゃないでしょうか。

金信宇ノ気支店の断熱改修!

2009.10.27

こんにちは、ひさしぶりに現場日記をUPします!
9月中旬から始まった、金沢信用金庫さんの宇ノ気支店の改修です。

改修前の外観写真です。外壁のセメント板は少しずつ劣化が進み、部分的に雨漏りするような箇所もありました。そこで、外装の改修と、断熱性能の向上をあわせて、外断熱改修をすることになりました。

どんな外観に変身するかは、もう少しのお楽しみです。

というわけで、断熱改修の様子をちょっと説明します。
断熱材の裏に接着モルタルを付けて・・・

既存の外壁(セメント板)の上から貼り付けていきます。
(貼り付けをしている職人さんは、いつも金信さんの改修をしている方で、今回の外壁は凸凹があるから大変だと言ってました。断熱材に溝を彫ってから貼りつけています。)

その上に、メッシュ(写真で見える青い部分)を貼り、モルタル左官を行います。
そして、この後、ローラー仕上にて、上塗りを行い完成という運びです。
ちなみに、このメッシュがミソなんです。これによって、表面に細かいクラックが発生しなくなり、ほとんど目地なしで、外装を仕上ることができます。

ビジネスフェアに出展

2009.10.23

北陸3県の信用金庫が企画したビジネスフェアに参加
約500社の企業や団体、大学、研究機関などが参加し出展とPR、企業間のビジネスマッチング、「産」と「学」の交流など幅広い交流が狙いです。当社は今年2回目の参加です。

2×3mのブースにパネル展示とプロジェクターの映像を準備しました。
内容はもちろん環境建築です。
「外断熱」とか「環境に良い」なんて言葉は当たり前になってしまい、次のキャッチコピーを考えなければならない時が来ました。
まあ今回は「環境にやさしい外断熱」あたりでさらっと行っとこうと、にわかタイトルを貼り付けました。

出展者の社員さんが結構見学していました。こちらもあらかじめ申し込んでおいた企業ブースに説明に出かけましたが、普段だとなかなかアポイント取りからたいへんな企業へもわりとすんなり説明に行けるのがいいところだと思います。即効性のあるものではないと期待はしていないのですが、4時間あまりで25人から名刺をいただき、20社の方から訪問を受けました。不景気な中でこの一歩が大きな発展に繋がると皆さん意欲的な感じが持てました。

鳩山来たる

2009.08.27

選挙終盤の27日、金沢の駅前に民主党の鳩山代表が来ました。前日の新聞発表でしたが、報道各社のカメラが道路を挟んで正面から構えていました。街宣車の屋根に上がってマイクを握りいつも以上の大きな声を出していました。

SPの黒い服を着た人がやけに大勢いました。来たるべき時の首相であることを感じさせるようでした。ひとしきり演説の後、皆が解散した後に、通りを渡ってこちら側に来たときは人だかりのなかにまぎれましたが、順番に握手をされている姿は今の居座っている誰かと違ってさわやかな感じさえしました。
10日ほどすれば首相になる可能性の人と思えないほど近い目線にいましたが、足早に立ち去ってゆかれました。

万灯華

2009.08.10

「鳥越の一向一揆まつり」というのがあって出かけました。
実は明かりをともすイベントに引かれて行ってみたのですが、これが思いもかけないくらい素敵な明かりのイベントでした。知人からの案内で「僕が明かりのプロデュースをしている」と教えられてはいたのですが、せせらぎを使った自然の風景の中にろうそくと、行灯を配して何ともいえない穏やかな雰囲気を醸し出していました。

「万灯華」と呼ぶらしい。
ボランティアの方が雨上がりの中、ひたすらろうそくに明かりをともしていました。
何とか降らないで持って欲しいと願うばかりでした。
思ったより人出が少なく残念な気がしました。来年はもっとみんなに教えてあげたい。

わたしたちがお手伝いしました!

2009.07.29

今日の北國新聞に当社がお手伝いしたエコ改修が載りました。

緑化のことが大きく取り上げられていますが、省CO2には建物の断熱化や設備の更新も大きく貢献しています。
銀行の方は建物がきれいになって喜んでくれていますが、これからエコの効果も実感してもらえるはずです。
エコ改修の効果を体験して、ますます喜んでもらえるとうれしく思います。

屋上緑化のつづき

2009.07.24

こんちには、蒸し暑いですね。。。
金沢市内オフィスビルのECO改修のつづきです。

緑化は完全に終了し、今日は断熱材敷き+砂利敷きの施工が行われていました。既存シート防水の上に断熱材を敷き、その上に砂利を敷いていくという単純な施工です。これによって、断熱性能UPはもちろん、既存のシート防水が日射や風雨にさらされなくてすむので、防水の長持ちにもつながります。

この写真は既存の状態を室内の食堂からガラス越しに見たものです。凸凹があるのは、昔そこに花壇があった名残りだそうです。

そして改修後、食堂から眺めてみると、下の写真のようになりました。既存の凸凹をうまく活かして、緑化を行いました。改修前の無機質なシート防水のイメージから一変して、なんとも素敵なイメージになりました。最近は夏真っ盛りで、蒸し暑い毎日ですが、食堂からの眺めはすずしくて、とても心地良いです。

屋上緑化

2009.07.21

こんにちは、ご無沙汰しております。
今日は、金沢市内のオフィスビル(S造5階建て)の断熱改修の様子をUPします。
工期は7/20~7/25までのたった1週間程度。工期を短縮させ、なるべく職員さんたちに迷惑をかけないようにするのも、改修工事で大切なことです。

改修前の屋上の様子です。屋上はシート防水仕上になっており、最近やり変えたそうで、防水はしっかりとしていました。しかし、断熱材が入っていないので、下階にある事務室は夏はとても暑く、冬は寒いそうです。既存仕上が良好なこともあり、既存の仕上の上に、なるべく簡易に置いていけるような断熱材を検討しました。また、写真の左側は食堂になっており、ただ断熱するだけでなく、見栄えも良いほうがいいため、今回は屋上緑化を提案しました。小松市のトーケンさんの屋上緑化を使用しており、最大の特徴は水をやらなくてもいい、つまりメンテナンス不要ということです。吸収性の良い緑化基盤材を使っているので、2ヶ月弱、水をやらなくても大丈夫とのことです。

↓下の写真は本日見てきた、改修後の写真です。緑があるだけで、潤った感じになりますね。

これは昨日の、ガラス改修工事の様子です。既存は単板ガラスだったのですが、ペアガラスに取替え、断熱性をUPさせようとしています。ガラスは壁、屋根、床などに比べ、極端に断熱性能が悪いという特徴があります。つまり、一番弱い部分を強化すことで、温熱環境が向上するというわけです。

この工事は短工期ということもあり、足場を設置せず、高所作業車を利用して、いっきに工事を終えてしまいます。ガラスの取替箇所は全部で8箇所ですが、20人くらいの人数をかけ、朝の5:00~13:00までに工事を全て終えることができました。


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