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カテゴリー: トピックス

被災地ボランティアレポート(まとめ)

2011.06.03

今回でボランティアレポートは最後になります。
ボランティア活動以外での出来事などを書きます。

■仮設住宅

仮設住宅の建設現場を見てきました。整然と仮設住宅が並んでいました。費用と時間を使わずに建てていると思うので単調な風景になっていますが、家をなくした被災者の方のために工期が短くて精度のよいものを建ててほしいです。

■震度6の余震
4月7日23時ごろ震度6の余震発生し、50cm~1mの津波警報がでました。震度6は初めての体験でした。この時は避難所で寝ていて、揺れと建物のきしむ音がすごく、津波警報がでたときはこの後どうなるのかと不安と心配でいっぱいでしたが、結局津波は来なくて本当にホッとしました。
この地震で避難所の電気が止まり、数時間自家発電が作動しました。防災設備が作動するところも初めて見ました。発電機は轟音をたてて作動し、照明をつけてくれていました。これまでは防災設備のことを「一度も使わない可能性があるのに時間をかけて設計しないといけないから厄介だなぁ」と思っていたのですが、この日は防災設備の重要性を教えてくれる出来事となりました。

■今回の災害で気づいたこと
 ・オール電化の住宅は電気が止まると生活できない。
 ・都市ガスよりプロパンガスの方が復旧が早かった。
 ・昔の生活のほうが災害時に対応できた。
便利な設備に依存して生活していると、その設備が機能しなくなったとき何もできなくなってしまうようです。

■被災者のことば
 ・「今は地球が怒ってゴミを返された感じ」
 ・「この家に住む気にはなれんなぁ・・・」
 ・「津波が来たときは2階に避難したけど、私の家の両脇の家は全壊して、自分の家ももう駄目だと思って本当に死ぬかと思った」
 ・「家の車はどこに行ったのかなぁ」
 ・「築1年半の家がボロボロになった。ボクシーも廃車になった。着の身着のまま逃げてきた」
現地で聞いた被災者の方がおっしゃっていた言葉で印象に残ったものをピックアップしてみました。
失ったものや経済面で事態がとても重いのに、みなさん笑顔で話されていた。
国を通しての援助やその他の支援で、一日も早く普通の生活に戻ってくれることを祈ってます。

(T.K)

ボランティアレポート(避難所について)

2011.05.29

石巻市ボランティアセンターではガレキ・泥だしの他に避難所のボランティアにも参加してきました。専修大学の4号館が避難所として使われており、150名ほどが避難されていました。
ガレキ・泥だしのボランティアは、例えば「16時までにこのスペースをきれいにする」という分かりやすく、はっきりとした目標があるので、自分は何をすべきなのかを判断したすかったのですが、避難所のボランティアは食事の用意以外には特に何時までにこれをしなければいけないというものがなく、避難所のリーダーの方には、言われる前に動くようにしなさいと言われていたので、何をしたらいいのかを判断することが難しかったです。
主にやっていた作業は、
・朝・昼・夕飯の準備
・避難所を清潔にするために出入口のドアや手すりを消毒すること
・配給物資の整理・後片付け
・避難所内での催し物の準備
でした。

避難所のボランティア中は、避難されている方と同じものを食べさせていただいて、同じ部屋で寝させていただきました。
4月の東北はまだかなり寒かったのですが、部屋は空調がされているので暖かかったです。でも一つの部屋(教室)には複数の世帯が入居されていて、長机で簡単に仕切っているだけなのでプライバシーがなく、夜寝るときは音をたてないように気をつけたりと何かと注意が必要で、1、2ヶ月ここで暮らしている方の心労が心配になりました。
食べ物は朝、昼はおにぎりと菓子パンで、夜は炊き出しというメニューでした。菓子パンは甘いものばかりでした。毎日必ず配給がある環境はすばらしいと思うのですが、いつもおにぎりとパンだけというのはなかなか寂しいものがありました。カレーパンやコロッケパンが来たら喜ぶ方が多かったです。
被災者の方は緊急事態で見知らぬ人としばらく共同生活をすることになり、私がボランティアでいた間にも多少の揉め事もありましたが、皆さんトイレ掃除や水の補給、配食の時は協力し合っていました。それに、私に気さくに接していただいて、食べ物を分けていただいたり、ダンボールの縛り方を教えてくれたり、津波が来たときのことを話してくれました。最後にお別れをするときも暖かく見送っていただいて、自分もこの方々のように強くて優しい人になりたいと思いました。

夜の炊き出し・・・雑炊、カレー、そば、あじの開き、さつま揚げ、味噌汁、カレーうどん、大根の煮付けなどがありました。

左上:自衛隊の給水車(タンクには1,000リットルの水が入るそうです)
右上:ボランティアでフルートの演奏をされたソン・ソルナム氏
世界各国でコンサートをするほどの達人です。

(T.K)

被災地ボランティアレポート(ガレキ、泥だし作業)

2011.05.21

今回はガレキ、泥だし作業のボランティア活動についてお伝えします。

作業時間は9:00から最長で16:00までで、割と早く切り上げるのですが、終始かなりの力仕事で大変でした。特に建設現場で働いている方と一緒のチームになったときは、足手まといになりたくないという思いがあったため、心が折れそうなくらい無理をして動きました・・・。
ヘドロが厄介者で、ネバネバで重たくて臭いので取り除くのがおっくうになります。土納袋に入れて一輪車で運び、道路脇に置いてくるという作業が思ってた以上にハードでした。泥だしは大変で一人ではとてもやる気になれないです。
屋内のヘドロを出した後のふき掃除も大変でした。拭いても拭いても綺麗にならないのです。ハウスダストや粉塵が舞っているせいか、くしゃみが止まらず、目もかゆくなりました。

その日初めて会う方とチームを組んで作業をするのですが、目的意識が同じなので連帯感を持てて気持ちよく作業ができました。
連帯感を持って作業ができるもので効率もよく、きれいになった現場を見ると達成感があり、嬉しくなりました。
そして依頼者の方が皆さんとても優しくて、ご自分が一番大変な思いをしていらっしゃるのに、私たちボランティアに気遣ってくれて、差し入れを出していただいたり、笑顔で振舞ってくれて、作業が終わると喜んでいただいて、とても充実した気持ちにさせてくれました。

左上:ボランティアで訪れたお宅のうちの一軒。作業中の様子
右上:ガレキ・泥の集積場(この場所のお隣の家のご主人はご高齢でいらっしゃるのに手前にある電柱に登って津波から避難し、6~7時間電柱に掴まっていたそうです。)

どちらも作業後の様子

・持ち物
   必須・・・着替え一式、ヘルメット、長靴、ゴム手袋、作業カッパ、手ぬぐい、マスク
   あると便利・・・カットバンと消毒液、名刺、小さいデイバッグ
・ボランティア保険
   前日に社会福祉協議会で加入。720円一年有効。現場往復の交通事故にも対応。
・参加の流れ
   受付(8:30~)→チーム作り→作業の説明→道具を借りる→現場付近まで車移動→作業→
   16:00終了→ボランティアセンターに戻る→道具の水洗い→報告書作成→解散
・仕事内容について
   瓦礫、ヘドロの撤去
   1日1軒を1チームで片付けるペース。
   作業単純なので一日のみの参加でも力になれる。
・作業道具は倉庫で貸し出しをしている。 (物資は供給多過になるほど充実していた)
・意識したこと
   作業時間が16時までのため、どこまで終わらすか目標を立てて、ペース配分を考えた。
   まだ使えそうな物、アルバムなど思い出の品など放り投げる前に依頼者に確認する。
   瓦礫は釘が出ているものがあり、運ぶときは声を出して注意し合った。
   全体の作業がはかどるためにしたほうが良いことを考えて、提案した。

←ボランティアセンター倉庫内
(作業用具は充実している)

(T.K)

被災地ボランティアレポート(ボランティアセンターについて)

2011.05.12

今回はボランティアセンター(専修大学)の様子について書きます。

・山と川に囲まれた静かで広いキャンパス
・芝生があり、そこにたくさんのテントが張られていた。
・ボランティア用に仮設トイレがずらりと並んでいた。 仮設トイレの種類はいくつかあった。
 ①洋式
 ②和式 (排水口に蓋が有るものと無いもの。蓋が無いものは見た目がひどく汚い)
 ③男子用小便器のみのもの (排水口が詰まっていてひどく汚なかった)
 ④ひとつのボックスに小と大の便器と手洗いが付いているもの 
  (よく清掃されていて気持ちよく使用できた)
 基本は手洗いの水はなく、夜は明かりもないので一人ひとりが常に綺麗に使う心がけが
 大切でした。管理者の方を気の毒に思う・・・。
・ボランティアセンターの受付には毎朝多くの人が集まる。
・4号館は避難所として使用していた。

陸上トラックの芝生に張られたボランティアの方のテントの数々

仮設トイレ(手前の大きなものが小・大便器・手洗いがあり、常に綺麗だった素晴らしい仮設トイレ)

朝8:30頃のボランティア受付付近。ボランティアに来る人は9割ほどが男性で、学生から50歳台の方まで年齢層は幅広く、女性の参加者は若い人が多かったです。

専修大学は地震で一部地面が凸凹になったところがありましたが津波の被害はなく、被害がひどい地域から近い場所にあり、広い芝生と駐車場があるため、大勢の人が集まるボランティアセンターとしては適した場所でした。ウグイスが鳴き、桜が満開になる時期で、北陸と違い天気が良く、とても気持ちの良いところでした。
ただ、風が強かったです。それに、夜は寒いので気を抜くとすぐ風邪を引いてしまいそうでした。
私立大学なのにキャンパスをボランティアセンターと避難所に使用させてくれた館長も非常時に対してのボランティア精神が強い方だと思いました。

(いろんな組織のテントや巨大な半球の多目的用テントもありました。)

(T.K)

被災地ボランティアレポート(石巻市内の状態)

2011.05.06

ボランティア活動報告の前に石巻市内の状態について少しお伝えします。

・海辺付近の場所は瓦礫の山。
・海の潮のにおいと、魚の生臭さがあった。
・つぶれた車は放置状態。
・道は整備されているが砂が多く、砂ぼこりがひどい。
・地盤沈下しており、満潮になると冠水する場所もある。
・自衛隊の車が多く、米軍の基地もあった。
・津波が来なかった場所はそれほど損傷はしていなかった。
・石巻市ではこの災害で石巻市100年分のゴミがでたらしい。
・信号機が消えたままなこともあり、運転が危ないこともあった。
・自衛隊、ボランティアの車が多いためか渋滞がひどい。

左上:吉野町付近 右上:石巻漁港付近

左上:道路冠水 右上:ゴミ集積場

どんな力が働いたらこんな状態になるのかと思うくらい、家も車も見たことのない形になってました。
もし、この災害に耐える建築を造ろうとしたら全ての家をシェルター並の強度にしなければならないような気がします。

(T.K)

UIA2011 TOKYO is on track

2011.04.14

今年9月に建築家の世界大会が東京で開催予定です。3月の震災、原発事故によって海外からの参加者の動向が気になるところです。それにもまして国内の東日本全域の参加者が危ぶまれる事態になっています。
4月10日、芦原会長の事務所で予備会議をすることになりました。全国から15名の役員有志が集まり、いざ会議。
東北支援、震災対策が先、大会は中止。に始まりネガティブ意見が多数出たが、芦原会長は「ON TRACK」であると。つまり粛々と進行中だということだ。

ワインブレイクをはさんでワークショップへと相成りましたが進行役の会長は馴れたもの。まとまらない意見を紙に書かせて問題ごとに整理してみることにした。それぞれの言い分が文字となって一応の吐出しが出来た。開催を前提に問題を出す。大義は何か。この際、プログラムを洗い直して「災害」をテーマに変えてしまう。・・・・・・アイデアは尽きない。
でもこの議論もっと前からやっても良いくらいの中身ではないのか。

CO2-25%削減の地球温暖化対策は足もとの原発事故により、節電を余儀なくされた。東京の公共交通機関の駅はどこも薄暗い。ショーウインドウに照明はない。エスカレーターは軒並み通行不可。年寄りには都会は入りにくくなってしまった。TVニュースに出てくるが、被災者の避難場所として公共施設のあり方はもう一度考えなければならなくなったと感じる。公共建築はあくまで最後の砦として避難場所まで考えた施設であるべきだと。

会議場の芦原事務所は都会のど真ん中、眼下に桜の木が一本満開でありました。
何とかこの災害が収束していってほしいと願うばかりです。    (T.T)

リーフレット出来上がる

2011.03.31

新しく作成したリーフレットがついに届きました!

印刷を依頼してからの1週間はイメージ通りに印刷されるか心配でしたが、予想外の不備もなく、満足のいく仕上がりになっていてホッとしました。

←内面
今回のリーフレットは当社の設計方針である環境に対する取り組みと、その代表となる建物の写真を載せています。
デザインも環境というテーマで作成しました。

リーフレットを作成し始めた頃は私が構成を考えていたのですが、なかなか良い案がでてこなくて、何度もやり直しをしていました。でも結局、まとめることが出来なくて担当を当社のチーフに変わってもらい、忙しいスケジュールの合間に作成してもらいました。デザインの構成力やデータ作成ソフトのスキルなど、自分の力不足を痛感しました・・・。   (T.K)

←外面

このリーフレットをご覧になった方に、当社がどのような設計事務所なのかを少しでも伝えられたらと思っています。

当社の玄関横のカウンターに置いておきますので、お気軽に手にとってくださるとうれしいです。

安藤忠雄 「地方に明日はあるか」

2011.03.24

 21日の祭日、建築家安藤忠雄氏が金沢に来た。建築家協会主催による講演会に出演のためだ。
開場時間、13:30には会場がほぼ埋まっていた。行くのが遅かった。会場ロビーでは本のサイン会が行なわれ長だの列だ。800人先着となっていたが、そんなにくるかしら・・・?
の予想を裏切る盛況ぶりだ。コンクリート打ち放しの名手、安藤の話がそんなに聞きたいものか。
どちらかというと反安藤、反打ち放しの私は、今環境の時代、如何なのか質問したい思いで望んだ。
結果、話は面白かった。関西人らしいウィットに富んだ話術に引き込まれていく。
日本経済新聞に今月連載されている「私の履歴書」を毎日読んでいるが、気持ちの良いくらいはっきりした意見の持ち主だ。またそのことで応援者も増えてくる。神戸の震災時は安藤氏の地元でもあるのだが、事務所を1ヶ月休んで被災地を歩いたと聞く。今回の東北震災の話題にも話はいったが「我々日本人は今こそ国をあげて被災地の人々を支えるべくしてこの災難に立ち向かわねばならない。」と語った。

毎日ニュースに流れる被災地の状況を見るにつけ、また原発のあまりの変わり果てた惨状に危機感が増すばかりである。私もこの先どうなってゆくのか、果たして首都東京は、日本はどうなってしまうのか、心配せずにはいられない一人である。同じ建築を作るスーパースターの話を聞き勇気をいただいた。「地域のため、日本のためがんばろう。」
(T.T)

リーフレット更新

2011.03.22

当社のリーフレット(会社パンフレット)がまもなく新しくなります。

デザインを大きく変えて、細部の調整も終え、あとは印刷する段階まできました。

← こちらは今まで使っていたリーフレットの内面です。いろんな場面で活躍してくれました。もう増版されることがないため最後にここで披露させていただきます。

← こちらは外面です。このデザインは引き継がれて、空いているスペースに受賞暦と経営理念をレイアウトしました。(二つ折りにして使用するため、ここでは風景の写真が逆さまになっています。)

リーフレットのデザインは当社で作成したのですが、印刷は印刷会社に依頼をします。

印刷が出来次第ブログにアップしたいと思いますので、ご興味のある方は是非ご覧になってください。
(T.K)

私の履歴書

2011.03.10

当社は毎朝30分ほど朝礼を行っているのですが、このときに本読みをする時間があります。

今、読んでいるものは日経新聞に載っている安藤忠雄さんの「私の履歴書」です。

今月から始まり、一ヶ月間連載されるものなのですが、これがとてもよい内容なのです。

「履歴書」というお題なので、安藤さんの生まれたころから小学校、中学校、20代前半と話は進んでゆきます。

けんかが好きだったことや無茶な遊びばかりをしていたこと、ボクシングで一人タイに行って試合をしてきたことなど、なかなか怖いもの知らずで血の気が多い方だなぁ思うことが書いてあったり、
学生のころは一人建築見学旅に出たり、コルビジェの本を見て図面を何度もトレースしていたこと、経済的問題と学力の点から大学には行けず、独学で大学4年間分の教科書を1年間で勉強したことなどなど、驚くほどの行動をされていました。

安藤さんの圧倒されるほどの気力と努力と建築に対する姿勢に尊敬します。

(T.K)

まさかの積雪

2011.03.03

昨日、ブログに「雪が積もらなくて一安心」と書いてしまいましたが、夜 窓のブラインドを開けて外を見ると積もってました。。。
暗くなってからシンシンと降ってたようです。
完全に油断してました。
積もっていないと思っていたので、いざ帰ろうとした時、車の雪下ろし作業があって段取りが狂ってしまいました。

そして今朝、積雪を測って見ると、10cmでした。

8時30分ごろの外気温は0℃、事務所内の室温は13.7℃でした。
この室温はまだストーブが点いていない状態の温度です。

昨日の温められた空気が今朝になっても冷めていないのです。
これも外断熱工法の効果の一つです。
夏は逆に昨日の冷房が効いています。

外断熱は環境が厳しくなるほど存在感が強くなる代物だと感じました。

当社の暖房設備vv

2011.03.02

今日は昼間に雪が降りました。
積もりはしなかったので一安心です。
春の訪れを感じられる陽気になってきたのに雪が降るなんて・・・
これを「なごり雪」と呼んでも良いのでしょうか。

当社の仕事場は3部屋あり、水廻り・書庫を含めると約95㎡あるのですが、暖房機器はFF式灯油暖房機 1台のみなのです。

ストーブの設定温度は22℃にしているので、ストーブがある部屋の室温は22℃となっているのですが、その他2部屋の室温も22℃になっています。

外断熱工法と二重サッシ、ペアガラスの効果で3部屋とも温度差がなく、ストーブ1台でも暖かい環境になっているんです。

もうすぐ春になりますが、もしも当社に来社されることがありましたら、是非この環境を意識してご体験になってください。


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