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住宅見学会

2010.03.02

寒い日こそ絶好の見学日和

2月の最終土曜27日は昨日から降った雨こそ上がりましたがあいにくの冬日。
今回の建築家カタログの住宅見学ツアーは羽咋方面へ足を伸ばしました。
21名の一般参加者があり関係者を含め小型バスは定員一杯。
当社が2年前に設計を担当した住宅、先日エコリビング優秀賞を戴いた家の見学も入っています。

2階建50坪の家ですが30人近くの人がいっぺんに入ることはなかったと思います。
着いた時刻は3時ごろ、外気温度は7度くらいと肌寒く、風も強いので一層寒く感じる陽気でした。
家の中に入ると奥さんが、「今ちょうど2階の窓を開けてしまって空気の入れ替えをしたばかりですみません。」と謝ってくださいました。
ストーブは今日は午後からつけていませんとのことで、19.5℃有りました。
見学の皆さん、異口同音に暖かいと言って頂き、ほっと一安心。
家のオーナーも満足そうでした。

いしかわエコリビング賞

2010.02.02

本日2月2日、県庁19階の展望ロビーにて授賞式が有りました。
県の環境部が省エネを広く広める一環として今年度の目玉の事業です。
学校や公民館などに贈るエコギフト賞、優れた住宅性能に贈るエコリビング賞、
車の利用に配慮したエコドライブ賞と盛りだくさんの表彰が行われました。

この家の性能
在来木造2階建、約50坪
外張り断熱工法
サッシ:H-5等級、第3種換気
冬:FF式灯油暖房機 2台
夏:エアコン5KW 、2.5KW各1台

Q値: 2.38W/㎡・K
C値: 1.0

床面積当りエネルギー消費量: 636MJ/㎡
床面積当りCO2排出量    : 34.7kg/㎡・年

果たしてこの数字が良いのかどうなのか?

C値(すき間を表す数値)は基準値が5.0以下ですが今回は1.0ということで
北海道基準値2.0以下になっています。

「家を断熱化し性能を高めることをお願いしたのですが、かえって自然と向き合うことが快適に出来るので
喜んでいます。エネルギー代は、以前住んでいた2DKのアパートより少ないことにも驚いています。」
とは、オーナーの言葉ですが、実にありがたいです。

つまり、断熱化をすれば真夏と真冬の温度条件の厳しいときだけ窓を閉めて、気密化ができる。
外断熱のおかげで建物の内部環境が外の影響を受けにくくなり、外との温度差に対して過敏に
冷暖房する期間がこれまでの住宅よりも少なく短い。
かえって窓を開け放す期間が長くなり、結果として、外の自然の風や光と接することが
出来るということなのです。・・・・・・・・・やっぱ、難しいかな。
是非、外断熱を体感してみてください。

無暖房住宅への挑戦(無暖房実験棟から学ぶこと)

2010.02.01

昨年から開催しているJIA富山地域会主催の環境講座第5回が、
今回は我が石川県に出前をしていただきました。
昨年、金沢工大に完成した無暖房実験棟の見学と、
その実験成果の一端を披露してもらうことが主眼であります。

この日は5度くらいの肌寒い日でしたが建物内部はエアコンによって22度に管理されていました。
無暖房なのになぜエアコン?・・・・・と思われるかもしれませんが、
普通の家では照明や冷蔵庫などの家電からの発熱があり、
その分かの想定が500W位、実際のエアコン消費が約500Wということで
偶然にも同じ消費量ということで納得させられました。
見学に引き続き、「ゼロエネルギーを目指して」と題して
高屋がドイツなどのパッシブハウスの紹介、
実験棟の工事経過を織り交ぜて断熱データの紹介をさせていただきました。
後半は垂水先生が実験棟の地盤熱からのエネルギー取得のデータを
グラフで見せていただきました。
有意義なひと時となりました。
それにしても勉強熱心な人の多いこと。

新年明けましておめでとうございます。

2010.01.05

年末から正月にかけて北アフリカのチェニジアに出かけました。
聞きなれない国ではありますが、紀元前から栄えた都市カルタゴがあり、帝政ローマ時代から首都は変わって今、チェニスが都となっています。
古代からゆったりと時を刻んで文化を醸成し現在に至っていますが、人々の暮らしぶりは「競争原理」だけの豊かさ、文明のみを追い求めて来たのではいないように感じられました。
夕日に輝くモスクが街の中心部にそびえているのが象徴的でした。

バルコニーの付いた8角形のモスクはチェニス最古のトルコスタイル。
モスク建築家の手本となったと記してある。

ブルギバ通りからフランス通りは現代的街並み、メディナ(旧市街)に入ると人が行き交うのも窮屈な道幅ですが、ついついのぞきたくなってしまう露天の店が軒を連ねて、人の息吹きとにぎわいが大きな魅力となっています。
街中はこうでないと面白くない。

トルコ帽子を作っている
職人さん

ついつい1個買いました。

第三の蔵 ななお景観賞 受賞

2009.12.19

演劇で有名になった中島町に建築した歯科医院です。
今回、七尾市の第1回目の景観賞ということで応募しました。
建物のある浜田地区は熊木川沿いの古い町並みで、蔵持の家が残る
落ち着いた景観の地区です。
医院の横にはアズマ立ちの立派な母屋がありますが、蔵を2棟隣接しています。
一つは穀物蔵、もう一つは家財蔵です。
この医院建物を計画する際に歯科医師である当主に
「第三の蔵」として建築するように勧めました。

出来上がりはもちろん蔵のようですが、内部環境は現代のハイテク蔵になっています。
高気密、高断熱、計画換気、そして地熱利用まで盛り込まれています。

また、当主は近くに植林した山を所有しており、なんとか先祖の遺産を有効に使いたいということで、内外部にスギとアテの木材をふんだんに使っています。
地産地消の考え方にかなう建築といえます。

建築において地場の材料を使うことはもちろんですが、街並に配慮することで地域に愛される建物を目指すことも重要なことです。それらが複合して景観につながっていくと考えられるからです。

第1回「ななお景観賞」
建築景観部門

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