再生
歴史的な町並みを守る為の住民運動が盛んになってきたのは、1970年代初めからである。古い町並み(歴史的資産)を現代に生き生きと蘇らせることによって「再生」がなされていく。
今回、このやちや酒造は、古い外観をそのままにし、内部の改修を行なった。躯体としての木軸を生かし、新建材で覆われていた天井板や梁を現しにして古いままの素材を表現している。又、囲炉裏のある吹抜空間では照明を和紙の吊り行燈、その他は間接照明を使っている。そこは囲炉裏を囲んで地酒の試飲ができるコーナーとなっている。受け継いできた老舗の造り酒屋の良き雰囲気をそのまま残すように努めた。
歴史的資産の活用を行ない、斜陽となりつつある地酒造りの活力へと導くアイデンティティーが今回の「再生」のテーマである。
|