室木歯科口腔外科医院  外張断熱通気工法
用  途 : 診療所
場  所 : 七尾市中島町
延面積 : 217.41m2(65.7坪)
構  造 : 木造
竣  工 : H 17.12
「第三の蔵」という考え方

地元の名家である室木家の住宅は、大正元年に建てられた主屋と二つの蔵で構成されており、建てられた当時の状態をよくとどめ、豪壮な景観を作り出しています。(2005年国・登録文化財指定)また、二つの蔵はそれぞれ室木家では「一の蔵」「二の蔵」と呼ばれています。
医院は主屋の隣に建てられ、既存の建屋と町並みをつなぐ意匠として、また室木家の新しい蔵「第三の蔵」というコンセプトの基に計画されました。
既存の蔵にあわせた勾配の大きな切妻屋根と白壁、下屋は能登ヒバ材の下見板張。これらの意匠は町並みを壊すことなく、新しい景観を創り出しています。
↑診察室
  動線を考え、機能的に動くことができる
←待合室
  大きな吹き抜け空間を持つ
「ヒート&クールチューブシステム」

室木歯科ではヒート&クールチューブというシステムを採用しました。
これは年間を通して温度が安定している地下にパイプを埋め、そこに空気を通して室内に送り入れるという方法です。自然エネルギーを利用したローテクな温度管理方式です。
夏は30℃以上の外部空気をパイプ内で冷却し、冬は0℃以下の外部の冷気を暖めます。
パイプを埋めた1.5mという深さは、雪の深い1・2月でも12℃、8月は20℃という、安定した温度を保っています。
真冬は12℃の空気を20℃まで、8℃上げるだけの暖房、真夏は除湿するだけで十分なほどの涼しい空気を床下から取り込みます。
通年の冷暖房エネルギーを抑え、家中快適な温熱環境を作り出すことができます。
クリックしてね
↑ヒート&クールチューブ概念図 [冬モード]